「テキスト」カテゴリー
今まで書いたショートショート・小説等、文章置き場です。
拙すぎてカテゴリ名を「小説」とするのすらおこがましい気がしたので「テキスト」。
基本的にどんでん返しを目標に書いてたり、書いてなかったり。
高校時代とかに書いたものも結構あるので正直黒歴史ですが、面倒なので開き直って手直しもいいわけもなしです。
いくつかはイベントで無料配布した「夢見るものたち」に収録しています。
投稿が「夢見るものたち」より前の分に関してはほぼ全部学生時代に書いたもの。
ツッコミどころが満載なのは自分でわかってますので、そこは流していただけるとありがたい。
最近のもツッコミどころが多いのは大して変わりませんが、まぁ、まだマシかと。
伏線を意識し始めたのはCANDY ×GAMEシリーズの途中あたり(2005年)から。
そのへんから書くものがガラッと変わった気がします。
Twitter300字SS お題「風」
ジャンル : オリジナル。半分ノンフィクション。
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『2013年9月16日』
台風18号直撃に伴い、初の特別警報が発表された。
祝日であるものの午後から現地作業予定だった僕は電車の運行見合わせを知る。
再開未定。まずい。
上司と連絡を取る。
「電車がいつ動くかわかりません」
『タクシーは?』
「なるほど」
タクシー会社に電話。
『無理です』
断られた。通行止めだと。
『バスは?』
同じ道なのに通れるわけないだろ。
『…歩く?』
30キロをか。死ね。
リスケの文字が浮かぶ。
もう空は晴れているのに。
「…そうか。それなら」
傍らに控える彼に目をやる。
『御意』
30分後、僕は無事現場へ到着した。
陸路が使えないのなら空を飛んでいけばいいだけのことだったのだ。
ところで、同僚が急によそよそしくなったのは何故だろう?
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ノンフィクションを物語っぽくアレンジしようとしたら、なんか某氏の富豪探偵っぽいものになりました。
富豪CE! 客先までヘリで行ったらそりゃ引かれますイェー!
途中まではノンフィクション。実際にはリスケ(リスケジュール)になりました。
行く予定だった現地に避難指示出てましたが、そこには誰も触れませんでしたw
外注さんに 「特別警報ってまず自分の命を守るように行動してくださいってことですよ! 仕事とか何を言ってるんですか!!」 と怒られた思い出。
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Twitter300字SS お題「別れ」
ジャンル : オリジナル。※原案は相方です。
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『さよなら』
もう限界です。
長い間頑張ってきましたが、これ以上は耐えきれそうにありません。
ずっと一緒にいたかったけど、どうやらこの前の薬がよくなかったみたいです。残念。
今まで大事にしてくれてありがとう。
ショックを受けないでくださいね。
大丈夫、私がいなくなったって、大して変わらないですから。
男とも女ともつかない声が、頭の上から降り注ぐ。
そんな夢を見た。
相手の顔も見えないのに、妙にリアルな夢。
まるで、たった今まで誰かがそばにいたように。
僕には妻などいない。彼女すらいない。
あれは誰だったのか。
妙な感傷を胸に抱いたまま、リビングに入る。
兄が血相を変えて僕の愛称を叫んだ。
「波平! お前、ラスト1本なくなってんぞ!」
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ごめんなさい……orz
相方が……! 「髪の毛と別れてハゲフラッシュ」 とか言うから!!
怪しい育毛剤は使っちゃダメですよ、と。
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Twitter300字SS お題「光」
ジャンル : オリジナル。残念ながら意味通じない人が多いかも。
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『光の戦い』
私は光の戦士。
山を越え、森を抜け、長い長い旅路の末、この辺境の地へと辿り着いた。
世界の端っこと揶揄される、この険しい山の狭間に。
「この町にもやっと…! お待ちしておりました…!」
練習済みの笑顔を振りまいて手を振る。
若い人々の目は希望に満ちていた。
――取り込むのは簡単だ。
ここに住む彼らに、他の選択肢などないのだから。
薄暗い土地でも、見上げた空は私たちの未来を写すように青かった。
あとは楽な仕事だ。そう思っていたのに。
視線を下げた瞬間、気づく。
電柱のケーブルに黄色いマーキング。
後ろで嫌な声がした。
「貴様は――フレッツ光!」
「なんで居るんだ、イオ光!」
ポスティング用のチラシを携えて、光同士の戦いは続く。
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ファンタジーと見せかけた 光(回線業者)の戦い ってことで。
色々あり得ない気もするのでやっぱりファンタジーということで。
そして、関西方面にしか意味が通じなさそうなので注釈。
イオ光(eo光) → 関西電力系光回線事業者ケイオプティコムのサービス。西日本で12%のシェアを占める。光ケーブルのマーキングは黄色…らしい。
関東の人はauひかりに読み替えてくださいw auひかりは西日本でもシェアそこそこ(9%)らしいんだけど、関西では独自回線持ってないっぽくてですね…
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Twitter300字SS お題「年の瀬」
ジャンル : オリジナル。あれの続き?
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『彼に乾杯』
「お疲れ」
「んー」
手元の紙束を確認しながら返事をする。
「まだ終わらないの?」
「もうちょっとかな。そっちは?」
「俺も」
「そ」
「毎年毎年疲れるねぇ。今日何の日だっけ?」
「大正天皇の崩御日。あとリヴァイ兵長の誕生日だっけ?」
それは、去年彼自身が言った台詞だった。
「はは、よく覚えてんなぁ」
苦笑する彼の声。
顔を上げ、無言で促して彼の手のひらに自分の手をぶつける。
「兵長に乾杯でもいいけどさ、とっとと仕事終わらせて、今年はもうちょっといいもの食べに行こうよ」
去年の同じ日、深夜に食べたまずいラーメンの味は忘れない。
「おうよ」
笑う彼に、白と緋色の戦闘服を引き締める。
今年最後の、そして来年最初の戦いまであと六日。
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あまりにも思いつかないので去年のやつを続けてみた。巫女と神主カップル再びです。
オチが……オチがないぜ……orz
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Twitter300字SS お題「写真」
ジャンル : オリジナル。
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『タイムカプセル』
タイムカプセルの中には、ふたつの封筒。
片方を開けると、出てきたのは写真と一枚の紙片だった。
昔一緒に遊んだ裏山の秘密基地。
「おまえ、こんな顔だっけ?」
相棒がいなくなって二十年。
これを埋めてしばらくした頃、事故で。
アルバムも開くことなく、顔を見るのは葬式でぼんやりと眺めた遺影以来だ。
「薄情ね。忘れないでよ」
拗ねたような声と、ふわりと首に絡む感触。
「仕方ないだろ、見えないんだから」
「むー」
紙片の文字にあの頃の淡い想いが蘇る。
『ずっと ともだちでいようね』
それはまるで俺の書いた言葉への返答のようで。
「淳ちゃんのも見せてよ」
「嫌だ」
無邪気な笑顔をポケットに押し込んで。
悔しさまかせに、錆びた缶の蓋を閉めた。
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ギリギリ……!!
お盆と若干被ったような気がせんでもない(汗
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